こまっちゃん、走ります!

武雄市長 小松 政(こまつ ただし)の活動日記です。

6月議会提出議案に関する記者発表を行いました

本日、6月議会に提出する平成28年度6月補正予算をはじめとする議案について、記者発表を行いました。

冒頭、私から今回の職員の不祥事に関してお詫びを申し上げた後、予算議案のうち、地方創生を加速化させるための重点事業について説明。

◯トレーニングファーム整備推進事業

→JAさが、佐賀県と協働で農業のトレーニングファームを来年度スタート。新規就農者の確保・育成、さらには武雄市への定住促進、後継者問題の解決を図ります。

◯こどもの貧困対策事業

→貧困の連鎖を断ち切るため、子どもの貧困に関する実態調査などを行います。

食育推進事業

→株式会社タニタと連携して、小学生1人1台のタブレット環境を活用し、食事調査の入力による食生活の改善を行います。

◯有田焼創業400年事業

→今年は有田焼創業400年。武雄の焼き物である「古武雄展」を開催し、集客を図ります。

六角川洪水調整池整備事業

→市内の水害を軽減するため、六角川洪水調整池整備事業事業化に向けて取り組みます。

提出議案の概要はこちら

6月議会は6月2日に開会。議員の皆さま、どうぞよろしくお願いします。

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職員の不祥事に対する職員への訓示

本日朝、全職員を招集し、今回の職員の不祥事の件について、私から下記の通り、訓示を行いました。

今回の件は痛恨の極み。武雄市がいち早く行ってきた被災地支援が、たった1つの過ちで全て無になっていまい、武雄市役所への信頼は失墜してしまった。悔しいし、本当に、本当に情けない。不祥事を起こした職員については厳正に処分するが、これは一職員だけの問題ではない。この場にいる職員も、公務員としての自覚が足りない。はっきり言って、気が緩んでいるのではないか。

私は、責任を明確にし、信頼回復につなげるためにも、自らの給料を減額する方針だ。副市長も同じである。失った信頼を取り戻すためにも、公務員としての自覚を持ち、とにかく職務に邁進してほしい。あわせて、いまだ被災地で苦しんでおられる皆さんのために、これまで以上に被災地支援に邁進してほしい。以上。

途中で感情が高ぶって話した内容を一字一句覚えていないのですが、とにかく痛恨の極み。信頼の回復に向けて邁進するのが、私たちに課せられた使命です。

さきほど、西原村の日置村長に対しても、被災地の皆さんの信頼を裏切ってしまったことに対して、私から直接お詫び申し上げました。

被災地の皆さま、市民の皆さまに重ねて心からお詫び申し上げるとともに、信頼回復に全力で努めてまいります。

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職員の不祥事に対する対応方針について

このたびの職員の不祥事について、昨日、私のブログ及び市ホームページにおいて、公表とお詫びをさせていただきました。

この件については、職員が公用車を私的利用したという法的な問題にとどまらず、今なお大変な立場で頑張っておられる被災地の皆さまのお気持ちを考えると、誠に遺憾であり、皆さまに対し深くお詫び申し上げます。特に、武雄市としてこれまで被災地支援を行ってきたことを考えると、慚愧に堪えません。

そして、これは不祥事を起こした職員だけではなく、これまで熊本・大分の支援を行ってきた組織のトップである私にも責任の一端があります。

私としましては、被災地の皆さま、市民の皆さまはじめ、多くの皆さまに対して、自らの責任を明確にし、今後の信頼回復につなげるためにも、自らの給料を減給する方針を決めました。

減給にあたっては、今後、市議会にお諮りすることになりますが、減給幅や期間については、皆さまに納得のいく形で、その中でお示ししてまいります。

また、今後このような事態を再び起こさないよう、本日、緊急の部長会議を開催するとともに、全職員に対し、服務規律の遵守を徹底いたしました。職員一丸となって信頼回復に努めてまいります。

 

職員の不祥事について(お詫び)

さきほど市ホームページでも公表しましたが、本市の職員が、下記の通り不祥事を起こしたことにつきまして、心よりお詫び申し上げます。

武雄市では、市民一丸となって、いち早く被災地支援を行ってまいりましたが、このたびの不祥事により、支援の動きに水を差すことになったことにつきまして、被災地の皆様をはじめ、すべての皆様に対しまして、大変申し訳なく思っております。

不祥事を起こした職員については厳正に処分を行うとともに、引き続き、被災地の皆様の支援に取り組み、少しでも信頼回復に努めてまいります。

このたびは大変申し訳ございませんでした。

 

----------(以下、ホームページに掲載した内容です)----------

本市の職員が、熊本地震に伴う派遣期間中の5月6日(金)の勤務時間外に、公用車で熊本市東区のラブホテルに入店し、その一部始終を被災者数名の方に目撃されました。

この行為が不謹慎だと、5月10日(火)に電話による通報を受け、その後、調査をし、その事実を確認しました。

本市の職員が、公用車を不適切な使用をしたことについては、非常に残念であり、今回の熊本地震への支援の動きに水を差すことになったことについて、深くお詫び申し上げます。

また、被災者の方々に不快な思いをさせて、大変申し訳なく思っております。 

この不祥事を起こした職員については、厳正な処分を行うとともに、今後、服務規律の遵守のための取り組みを徹底し、職員一丸となって、市民の皆様の信頼回復に努めてまいります。

武雄市長 小松 政

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小倉昌男 祈りと経営:ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの

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小倉昌男 祈りと経営:ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの」。かなり評判のこの本、ようやく読みました。内容はこんな感じ。

 

ヤマト「宅急便の父」が胸に秘めていた思い

2005年6月に亡くなったヤマト運輸元社長・小倉昌男

「宅急便」の生みの親であり、ビジネス界不朽のロングセラー『小倉昌男 経営学』の著者として知られる名経営者は、現役引退後、私財46億円を投じて「ヤマト福祉財団」を創設、障害者福祉に晩年を捧げた。しかし、なぜ多額の私財を投じたのか、その理由は何も語られていなかった。取材を進めると、小倉は現役時代から「ある問題」で葛藤を抱え、それが福祉事業に乗り出した背景にあったことがわかってきた――。

著者は丹念な取材で、これまで全く描かれてこなかった伝説の経営者の人物像に迫った。驚きのラストまで、息をつかせない展開。第22回小学館ノンフィクション大賞で、賞の歴史上初めて選考委員全員が満点をつけた大賞受賞作。

 

ここで詳細を書くことはしませんが、とにかく素晴らしい、の一言。丁寧な取材、平易な言葉に統一されたトーン、そして話の展開も見事。あっという間に読み終えました。

かつて、僕が内閣官房郵政民営化準備室で働いていた時、たまたま隣の席がヤマト運輸から出向で来た方で、彼と話していると「あー、小倉イズムは社員一人ひとりに浸透してるんだな」と感心したものです。

そんな小倉昌男氏の関連本は、世の中に数多く出版されていて、「経営はロマンだ!」なんかは僕もたびたび読み返すのですが、今回、この本を読んで、人間小倉昌男への愛着が、より一層増した気がします。

こんなすごいノンフィクションには、なかなか出会えない。今年イチおすすめです。

熊本支援の中での気づきと、僕が考えたこと

今日まで九州市長会だったのですが、その場で福岡市の高島市長からいただいたのが、このレポート。

「平成28年熊本地震 福岡市被災地支援活動レポート」

今日オープンになったそうで、さっそく熟読しましたが、すごく参考になります。皆さんも、ぜひ一度、目を通してもらえると嬉しいです。

熊本地震に対しては、武雄市でも「がんばろう!九州 武雄温泉 宿泊キャンペーン」をはじめ、発災以降、継続的に支援を行っていますが、そのなかで私にとっても色々な気づきがありました。レポートという立派なものでは全然ないのですが、行政に関する備忘録として2点記しておきます。

未来に向けて、何か一つでも参考になることがあれば嬉しいです。皆さんからのご意見もお待ちしています。

 

1.物資支援について

◯ 初期段階での対応。とにかくスピード感を持って搬送することが大事。発災当初は水や食料などを大量に輸送することが求められるが、時間が経つにつれて必要となる物資のニーズは多様化する。大量搬送になじむ行政の役割としては、特に初期の物資搬送が大事と考える。

◯ 現地のニーズとのマッチング。私たちは現地の声やホームページ、SNSを頼りに物資ニーズを把握したが、もっといえば、福岡市のように、特定の自治体にバイで職員を派遣し、タイムリーにニーズを把握することが望ましい。

◯ 物資搬送のハブ化。市民に受け入れ募集した物資について、武雄市内でのストックが不足したこと、また、被災地への直接の郵送が困難な中、全国から少しでも力になりたいという多くの声があったことから、武雄市では物資支援のハブになることを決定した。本来であれば、遠方自治体が近隣自治体にお金を送り、集まったお金で近隣自治体が物資を購入して被災地に搬送するというのが効率的ではあるが、近隣自治体も物流の関係で物資の余裕がないという現状を踏まえ、今回は上記のような支援を行った。

ハブ化を打ち出したのが本震発生から3日目であり、全国から武雄市に物資を送ってもらうのに必要な期間を考慮すると、物資を搬送したのが本震発生から6日目となった。教訓として、発災から時間をおかずに確実に物資を搬送するためには、ハブ化の公表を1日でも2日でも早めにやっておいた方が、初期の切迫した現地ニーズにより応えられたのかもしれない。

◯ 物資の仕分けについて。現地での仕分けには相当の労力を必要とする。そこで、武雄市としても、現地ニーズを踏まえるとともに、現地での労力を考え、品目はなるべく絞って募集し、搬送を行った。

ただ、8品目に限って全国に物資の募集を行ったものの、実際には、8品目以外の様々な物資が続々と送られてきた。現地ニーズが多様化するのと並行して、物流が復旧し現地でも物資の受け入れを中止したことから、武雄市としては初動時の大量搬送をもってハブ化は終了した。実際の募集にあたっては、品目を限定している旨をさらにしっかりと周知することが必要だと感じた。

  

2.自治体同士での協力体制の必要性について

発災による被害や現地状況は、被災した自治体ごとで異なる。特に、発災から時間が経過するにつれて、それは顕著となる。支援する自治体にとってもオーダーメード型の支援が求められるようになると考える。

そこで、武雄市では、もともとつながりのあった熊本県高森町、そして周辺自治体と比較してまだ被害が甚大でなかった高森町が支援しようとしている南阿蘇村をはじめとする周辺自治体を支援することを決め、現地ニーズの高い人的派遣として、高森町へ職員の派遣を行っている。

今回、私のもとにも、全国の自治体から、熊本や大分を支援したいと思っても、特に人的派遣についてどこにどうすればよいのかという声が寄せられている。(特に、行政の専門職員の人的派遣は今最も求められている支援の一つである。)

九州内であれば、例えば佐賀県は、県と市町が一体となって西原村を支援するといったスキームがあるが(武雄市西原村にも職員を派遣している)、それとは別に、自治体同士がバイで支援を行うということがあってもいいと考える。

実際、福岡市がスピード感を持って支援を行えたのは、言うまでもなく高島市長のリーダーシップによるところが大きいが、福岡市は直接の支援として、同じ政令市である熊本市をバイで支援するということが、タイムリーな支援につながっているものと考える。

一つの提案としては、近隣自治体同士、あるいは全国8から9ブロックごとに自治体間で協定を結んでおいて、何か起これば、一つの被災自治体に対し、協定を結んだ全国の自治体が応援に入るといった仕組みの構築が有効ではないかと考える。

武雄市としては、県を通じた西原村の支援に加え、引き続き、高森町役場、そして高森町の草村町長と密に連絡を取り合い、職員の派遣だけでなく、今後は現地からの要請に応じた市民ボランティアの派遣も含め、スピードあるバイの支援を続けていきたいと考えている。

市民の皆さんからの募金を、熊本県庁に届けました

本日、これまで市民の皆さんからお寄せいただいた募金を被災支援に活用していただくため、市議会の吉川副議長、武雄市平成28年熊本地震支援本部の皆さんとともに熊本県庁へ。

募金を受け取られた小野副知事は大学のゼミの先輩。発災以降、休む間もなく縦横無尽に動かれています。

私からは「これは武雄市民5万人の、熊本の皆さんに対する思いです。市民の皆さんは熊本のことをいつも気にかけています。武雄市としても、息の長い支援を行っていきたいので、何なりとお申し付けください。」とお伝えしました。

これに対して、小野副知事からは「武雄市民の皆様、議会の皆様に心からお礼を申し上げます。今後引き続き、末長い支援をお願いし、早期の復興を目指していきます。」との謝辞をいただきました。

武雄市は、佐賀県を通じて西原村を、また、高森町を通じて周辺自治体を支援していますが、小野副知事からは、ぜひ自治体同士でどんどん支援していただきたいとのお願いも。

また、副知事は「観光地へのお客さんも落ち込んでいる。熊本の復興こそが九州の元気につながる。」とおっしゃっていました。武雄市としても、本日「武雄をきっかけにぜひ九州へ!〜宿泊者向けクーポンを発行します」を発表しましたが、ぜひ九州への観光客増に少しでも貢献したいと考えています。

そして、急遽、蒲島知事との面会も実現。文字通り分刻みのスケジュールの中、少しですが時間をとっていただきました。知事からは、武雄市民の皆さんへの感謝の言葉をいただくとともに、発災以降の取り組みについて伺いました。

ただ、個人的にずっと気になっていたのは、大学時代の恩師でもある蒲島知事、発災以降休みなく働かれているので、体調は大丈夫なのかということ。いまだに余震が続くという過去にないケースの中で、被災者の皆さんのご苦労はもちろん、行政側の苦労もずっと気になっていました。

しかし、避難者の皆さんへの最大限の生活支援や熊本の復興に向けて精力的に動かれている様子を見てホッとしました。そして、武雄としても、熊本への継続的な支援を行っていくことを蒲島知事に約束。

改めて武雄市民の皆さんには、心から感謝申し上げます。そして、今後とも熊本・大分の復興に向けて、どうかよろしくお願いします。

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