こまっちゃん、走ります!

武雄市長 小松 政(こまつ ただし)の活動日記です。

治水と開発のバランスを

現在、国・県・市で治水事業を進め、皆さんの協力のもと、ため池やダムの活用、田んぼダムなども行っていますが、今の国の事業が完了したとしても、いぜん床上浸水が発生するとのシミュレーション結果が出ています。
市民の命と暮らしを守るためには、これは決して看過できません。さらなる一手を打つ必要があります。
やらなければならないことの一つは、雨水がこれ以上川に流れないようにすること。どんな状況であっても排水ポンプを止めることがないようにしなければなりません。もう一つは、低平地に水がたまって内水氾らんが起こるのを防ぐこと。そのためには、例えば水をためる場所(調整池など)を別に作る必要があります。
 ただ、調整池を作るとなると莫大な費用がかかります。例えば、県内にある遊水池の整備費は約100億円。武雄市の予算規模を考えると市だけで整備するのは到底不可能です。国の支援は欠かせません。
今回、六角川を特定都市河川に指定するという仕組みを活用することで、国が直轄で治水事業を行ったり、国の大規模な補助を受けて市が事業を行うことができるようになります。これにより、調整池の整備などが一気にスピードアップします。1日も早い治水対策は住民の皆さんの願いです。
もっとも特定都市河川に指定すれば、流域の一定規模以上の開発には、水を溜める場所を作らなければならない(例えば、駐車場を掘り込んで、雨水を溜められるようにするなど)という義務が発生します。いわば、アメとムチですね。ただ、そのためにかかる費用に対しては国の支援がありますし、市も支援を考え、事業者の皆さんへの影響をできるだけ小さくしたいと考えています。皆さんにもちょっとずつ負担をしていただいて、みんなで治水を進めていきたいと考えています。
治水をスピードアップして進めながら、一方で開発も止めるわけではない。治水と開発のバランスを大事に、進めていきたいと思っています。
武雄市の浸水被害防止 六角川の「特定都市河川」指定めざす(NHKニュース)
六角川を「特定都市河川」に 2度の水害受け、武雄市が指定めざす(朝日新聞デジタル