こまっちゃん、走ります!

武雄市長 小松 政(こまつ ただし)の活動日記です。

『日本航空一期生』

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最近サービスが上がったと言われる日本航空ですが、その創設には関係者の並々ならぬ熱意と執念があった。

1945年11月、GHQは航空禁止令を発令し、我が国では航空活動が一切禁じられたのですが、そんな中から日本の航空会社を作り上げた人々を描いた渾身のドキュメントが「日本航空一期生」。

この本の中心人物は、日航の第2代社長である松尾静麿。この方は、佐賀県杵島郡若木村(現・武雄市)の出身で、わが郷土の誇り。若木公民館には今でも当時の新聞記事をはじめ関係資料が展示してあったり、個人文庫があったりします。

逓信省航空局で伊丹空港の建設などに関わった松尾は、あくまで日本人によるナショナルフラッグの設立に向けて奔走。1951年に日本航空株式会社を設立し、専務に。「臆病者と言われる勇気を持て」という言葉はあまりにも有名。松尾の安全運航に対する執念や、徹底した現場第一主義など、著者の松尾に対する思い入れの強さが感じられます。

数多くの証言をもとに、丁寧に生き生きと書かれていて、当時の様子が手に取るようにわかる。サンドイッチにはさんであるチーズを石鹸と勘違いする客、座席でズボンを脱ぎ始める客などもいて、草創期のスチュワーデスの奮闘ぶりも興味深い。

ぜひシルバーウィークの夜更けのお供にどうぞ。